夫婦岩で有名な禊(みそぎ)の浜、二見浦(ふたみがうら)へ

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伊勢市二見町にある二見浦(ふたみがうら)。
 

ここは古来より、伊勢神宮へ参拝する前に禊(みそぎ)を行ったところです。
 

二見浦の磯合に浮かぶ二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)夫婦岩(めおといわ)は有名ですよね?
 

二つの岩にしめ縄をかけている光景はシンプルながらも、原初的な美しさや情緒を感じます。

境内には他にも、龍宮社天の岩屋などもあり、見どころ、感じどころ満載。
 

二見浦に打ち寄せる波のエネルギーや海風を身に受けていると、大自然と神社、神様が混然一体となっていることを感じます。

海に面しているのだから当たり前かもしれませんが、この開放感あふれる感覚が氣持ちいいのです。
 

私にとって、初めての二見浦。

「ここに来れて本当によかった!」と心底思いました。

「そもそも禊って何?」をちょっと突っ込んでみる

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「厄払い」とか言われるように、神道では「罪、穢れを祓う」ことをとても大切にしています。
 

「でも、そもそも、この罪、穢れって何だろう?」

と思ったことはありませんか?
 

ちょっと一般的なイメージとは違うかもしれませんが、神道の解釈ではこうなっています。
 

「罪(つみ)」は「包む身」のことで、人が本来持っている無垢な姿を包み隠してしまうもの。

「穢れ(けがれ)」は「氣枯れ」のことで、氣力が枯れている状態のこと。
 

これに対をなすのが「禊(みそぎ)」「祓い(はらい)」です。

禊祓い(みそぎばらい)とも言いますが、「禊(みそぎ)」「身を削ぐ」を意味して、滝や川、海などの水で身を清めること。

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滝に打たれる滝行などは、その最たるものですが、神社へ行き、手水舎で手と口を清めるのはそれを簡略化したものです。

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”祓いに始まり祓いに終わる”

神道でとても大切にしている言葉です。

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罪、穢れを祓うことで、「清らかな心を取り戻し、元氣になる」というわけですね。
 

「でも、祓うのは悪いものだけではなく、良いものもなんです」

というと「えっ!?」と思ったかもしれませんが、

これはゼロに戻るため、自分自身をニュートラルな状態へもっていくためなんですね。
 

仏教でいう「空」の状態みたいなものでしょうか。
 

樂しい、嬉しいという氣持ちはもちろん大切に味わったほうがいいです。

でも、いつまでもそこに留まると、今ここを生きることができません。
 

生まれたばかりの赤ちゃんは、さっきまで大声で泣いていたかと思うと、今度はニコニコ笑ったり。

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本当に忙しいですが、つねに今ここを生き、なにごとにも捉われず、あるがままを生きています。

大人になると蓄積されたさまざまな記憶に縛られ、結局それが思い込みとなり、自分自身を縛りつける手枷足枷となってしまいます。
 

「そこから自由になって、本来の自分自身の姿を思い出す」

神道と仏教では、見る角度も表現も違いますが、根本的には同じことを言っているんですよね。
 

もちろん本質的にはもっと深く、言葉で表現することが難しいこともあります。

でも、禊や祓いというものがどんなものかは何となくイメージしてもらえたのではないでしょうか。

外宮奉納塩「岩戸の塩」を作っている「岩戸館」がある二見町へ

倭姫宮を後にして、いったん伊勢市駅へ戻り、電車で二見浦へ移動です。
 

伊勢市駅から二見浦駅までは約10分くらい。

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地名では二見浦「ふたみがうら」ですが、駅名の読みは「ふたみのうら」となっているんですね。
 

日も少し落ちてきて、夕方になる境目くらいの時間でした。
 

駅から二見浦までは徒歩15分くらい。

結構歩いたこともあり、無理せず、ゆっくりと二見浦を目指します。
 

初めての二見浦!

どんなところか樂しみで仕方ありません。
 
 

たどりつくと、結構海風が強い!!

打ち寄せる波の激しさとその音で、海風の勢いがハッキリと分かります。
 

「まず、宿へ行こう」と、今日泊まることになっている「岩戸館」へ。
 

ここは「岩戸の塩」という本当に素晴らしいお塩を作り、販売しているところでもあります。

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二見町では、昔から伊勢神宮のご神事に使う塩が作られてきました。

二見浦の製塩の歴史は、遙か昔、天照大神(あまてらすおおみかみ)のお供として諸国を旅した倭姫命に、 佐見都日女命(さみつひめのみこと)が堅塩を献上したのが始まりとされています。 

一説では、二千年以上も前とされる神話の時代から神々と人々に求められていた塩は、私たちの大切な 宝物です。

この長い歳月に培われてきた経験によって生み出された製塩法は、現代も二見浦近くの御塩殿で 受け継がれ、伊勢神宮に奉納するための「御塩」がつくられています。

引用:岩戸館HP”岩戸の塩の由来と特徴~『伊勢神宮に見る御塩二千年の物語』”

この「岩戸の塩」は、二見浦の海水を満月に汲み、手作業のみで作られていて伊勢外宮奉納塩となっています。
 

少しずつ海水を沸騰させて水気を完全に飛ばすのになんと15時間もかけるそうです。

1トンの海水からわずか15キロの塩しかできませんが、それだけミネラルも豊富。

科学的に分析した結果、「体から放射能が抜ける効果がある」と言われるほどのデトックス効果の高さがあることが分かったそうです。
 

女将の百木智恵子さんは、チェルノブイリの原発事故があったウクライナや、東日本大震災後は福島にもこの「岩戸の塩」を送っています。

もともとはご家族の体質改善のために塩作りを始めたそうなのですが、自然の法則に沿った生き方をして、自然治癒力を高めるという一助になればという想いから、多くの方々の健やかな身体を保つのに活かされているのが、この「岩戸の塩」なのです。

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料理にお風呂と何にでも使えますが、私は毎日、お水やお湯に入れて飲んでいます^^

伊勢の旅1日目の夕食は意外にも、、、

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参拝は翌日ゆっくりすることにしていましたが、せっかくなので夕暮れどきの二見浦を少しだけ歩きました。
 

激しい海風に打ち寄せる波しぶきの音が海岸に響き渡っています。
 

海を見るのは久しぶりです。

穏やかでない波がまた自然の雄大な力を感じさせてくれますね。
 

「岩戸館」に戻って荷物を置き、ちょっとだけ休憩した後は夕食です。

女将さんから聞いたお店へ向かいます。
 

日はさらに落ちてきて、空が少しずつオレンジ色に染まる夕暮れどき。

海風と少し荒い波音を感じながら、浜辺沿いを歩いて行きます。
 

教えて頂いたのは、ホテルリゾートイン二見の中にある中華のお店「宝林」です。

海の側だし、なんとなく夕食は日本食で美味しい魚をイメージしていましたが、時間の都合もあってここにしました。
 

「伊勢にきて中華は意外だったなぁ~」と思いましたが、このお店本当に美味しかったんですよ。

岩戸館の女将さんが「あっさりして、日本人好みで美味しいですよ」と言っていただけあるなあと思いました。

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(※残念ながら、「宝林」は2018年9月2日をもって閉店してしまったようです。)

窓の外には、夕暮れどきの二見浦が映し出されています。
 

ビールを呑み、中華を頂きながら今日一日の出来事をふり返っていました。

充足感と心地よい疲れを心身で感じ、アルコールがふんわりとその感覚を包み込んでくれているかのようです。
 

お店を出て帰るころは、辺りはもう真っ暗。

海風や波の激しさは変わらず、暗い夜道をホロ酔いで宿まで戻りました。
 

普段は東京暮らしで海や山とも縁遠い生活です。

ここには、東京のような便利さはありませんが、海風と波音を感じるというシンプルな感覚がまたいいですね。
 

もちろん、これはたまたまきた旅行者の感想に過ぎないのも分かっています。

実際にここで生活するのと旅でたまたまくるのは全然違いますからね。
 
 

「岩戸館」へ戻り、お風呂に入ります。

このお風呂にはなんと「岩戸の塩」からとれる「天然にがり」が入っている「にがり湯」なのです。
 

マグネシウムが豊富で温浴効果抜群。

発汗作用がありダイエット効果もあり、老廃物や角質を吸着して排泄してくれるので、お肌のくすみをとったり、美白効果もあるそうです。
 

いやあ~、とても氣持ちがよかったですね~

と、心身が浄化されてサッパリとしたところに、「岩戸の塩」が入った冷水を女将さんに勧められて頂きました。
 

これがまた美味しくて!!!

お風呂上がりの少し火照った身体に、スーッと冷たい岩戸の塩が入った水が身体中を浸透していきます。
 

身体の内外からまさに浄化づくし。

岩戸の塩さまさまですね~
 

この「岩戸の塩」には、手間を惜しまずに本当に良いものを生み出そうという日本人ならではの職人魂と、大自然の恵みからできた小さな、小さな結晶である形霊(かただま)に込められている大和の心、大和魂があります。

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濃密過ぎるくらい長かった伊勢の旅1日目は、禊の町、二見浦にある岩戸館にて安らかな眠りとともに終わりました。
 

2日目は、二見浦をじっくりと参拝して、伊雑宮、天岩戸、風の穴へと向かいます。

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二見浦に来たら、ぜひこちらの宿へ^^

【塩結びの宿 岩戸館 HP】
 

訪れる度に深みを増す伊勢の旅ー9(二見興玉神社 後編)