『西へ、行こう』

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「令和」

新たな元号が発表された翌日、ふと、西へ旅に出ようと思いました。
 

スケジュール的にタイミングがよかったのもあります。

春分の日に京都へ行った帰りに、購入した青春18切符の残りがあと4回。

「これを使うタイミングをいつにするか?」

様子を伺っていました。
 

4月1日の新元号発表を聞いて、ちょうど仕事のキリがよかったこともあり、

「明日から、4回分ある18切符を全部使って、出来るだけ西へ行こう」

そう思ったのです。
 

いくつかピンときている場所はありました。

でも、それはハッキリとした感じではなかったので、決めるのは出発してから。
 

変更自由、予定は未定。

行き当たり、バッチリ。

そんな旅もたまにはいいのではないかと感じていました。
 

新幹線や飛行機を使わないので、確かに時間はかかります。

効率という視点から見ると、とてもいいとは言えません。
 

でも、目的地を味わうだけでなく、その途上、全てが旅という時間であり、空間です。
 

「とにかく、直感に従って、ハートに従って旅をする」

ルールと言うと大げさですが、

これだけが、この旅のルールです。
 

そして、このルールに従ったからこそ、素晴らしい出会いや、不思議な展開を体験することができました。
 

青春18切符4回分を使って西へ行く旅。

さてさて、どんな展開になったのでしょうか?

とにかく、始発で西へ

出発は4月2日(火)、4時49分の始発の電車です。

支度に思ったより時間がかかり、早朝から駅まで猛ダッシュ(笑)

息を切らしながらも何とか間に合い、青春18切符を駅員さんに見せ、ホームへと。

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予定通り4時49分の始発でスタート。

東京駅で5時20発の東海道線 沼津行きに乗り換えます。
 

初日の宿は兵庫県。

春休みでホテルがなかなか予約できないという状況もあり、そこだけは決めていました。
 

電車の中で、どこで途中下車しようかとスマホで電車の行程を見ていると、パッと目についたのが三島駅。

脳裏に浮かんだのが瀧川神社です。

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瀬織津姫が御祭神の神社で、2月の終わりに、ホツマツタヱ研究家のいときょう先生のにんげんクラブ主催のツアーで一度訪れているところです。
 

瀬織津姫(セオリツヒメ)は、長い間、存在を消されてきた謎の神様。

コノハナサクヤヒメ、イチキシマヒメ、ミズハノメ、ククリヒメ、弁財天などなど、本当にさまざまな神様と同一視されてきました。

神社の御祭神にその名を載せていた神社も変えざるを得ない圧力がかかり、泣く泣く変えたというお話もあるようです。
 

神道の重要な祝詞とされている「大祓詞」。

この中に、祓戸大神の一柱の神様として瀬織律姫の御名前が載っているのはご存知の方も多いのではないでしょうか。

高山の末
低山の末より
佐久那太理に落ち多岐つ
早川の瀬に坐す。
瀬織津比売と伝ふ神
 

記紀(古事記、日本書紀)には登場しませんが、日本書紀の神功皇后の段に登場する「撞賢木厳之御魂天疎向津媛命(つきさかきいつのみたまあまさかるむかつひめ)」は天照大御神の荒魂のことであり、これを瀬織津姫だという説もあります。
 

この長い名前の最後に「向津媛命(むかつひめ)」とありますよね?

このお名前、ホツマツタヱに登場するんです、セオリツ姫として。

ホツマツタヱでは男性神であるアマテルカミのお后として登場して、さまざまなエピソードも残っています。

すなおなる セオリツヒメの

みやびには キミもきさはし

ふみおりて あまさかるひに

ムカツヒメ ついにいれます

うちみやに
 

素直なる、せおりつ姫(サ・南のスケ)のミヤビ(雅)なお振舞いに感動され、キミ(アマテルカミ)は思わずきざはし(階段)を踏み降りてしまいます。その天下がる日に、せおりつ姫をムカツ姫と讃え呼び、ついに内宮(正室)に入れるのでした。

引用:やさしいホツマツタヱ 天照大神のお后 ミハタの六ー七/いと きょう著 P27

瀬織津姫に関しては、もっと根源的な存在というお話もあって、私もそんな感覚がしています。
 

「じゃあ、ホツマツタヱに登場するセオリツ姫は?」

と思うのですが、

「分け御霊的な存在として、アマテルカミのお后として肉体に宿ったのではないか」

という感じがしています。
 

同一視された神様、コノハナサクヤヒメやイチキシマヒメ、ミズハノメもそうだったのかもしれません。
 

そうそう、分け御霊について最近思うことがあります。

私たちは、さまざまなパラレルに肉体をもつ多次元的な存在で、それを総括している大元の意識があると言われていますよね。

ハイヤーセルフ、宇宙意識、大いなる自己、真我、呼び方は何でもいいのですが、この大元の意識から見たら、パラレルに肉体をもつ多次元的に存在している自分は、分け御霊的な存在なのかなと。

神様と呼ばれている存在が、いろいろな時代、いろいな場所にいても不思議ではないかなと思います。

瀬織律姫をお祀りする瀧川神社へ

瀧川神社は、禊の神様と言われるセオリツヒメが祀られているのを彷彿させるような場所です。

瀧の音、川の音に耳を澄ませているとあらゆるツミ、ケガレが祓われていくかのようです。
 

2月に初めて訪れてから、「もう一度、あの場所へ行ってみたい」と感じるようになっていました。

目をつむると、あのときの光景、感覚が鮮明に蘇ってきます。
 

なんとなく、セオリツヒメに呼ばれているような氣がするのです。
 

7時23分、三島駅着。

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座りっぱなしで、そろそろお尻が痛くなってきたので、ちょうどいい(笑)

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空気はヒンヤリしているけれど、快晴で、深呼吸すると新鮮な空気が体内を循環します。
 

瀧川神社までは徒歩で移動です。

バスでも行けますが、約40分、歩けない距離ではありません。
 

今回の旅は、訪れた土地をなるべく歩きたいとも思っていました。

でも、実際に歩いてみると、思っていたよりはハードでした。
 

とはいえ、先日芦ノ湖一周22キロ、6時間歩いたことに比べれば大したことはありません。

住宅地の間の細い道、アップダウンがある道を進んで行きます。

グーグルマップを見ながら進みますが、電波の状態なのか、時折民家の敷地内で行き止まりということも(笑)
 

つきみばしを渡り、

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田園風景が見えてきます。

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右手に菜の花畑があり、

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少し遠目に見ながら、さらに進むと山田川自然の里の看板があり、

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さらに先を進むと、瀧川神社の看板があります。

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少し遠目に、のどかな自然の風景に溶け込んでいるかのように建っている御社と鳥居が見えます。

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近づいていくと、瀧の音が徐々に大きくなってきます。

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遠目には分からなかったのですが、掃除をしている方がいらっしゃいました。
 

一礼して鳥居をくぐりると、その方は私に氣づき、

「遠くからいらっしゃったのですか?」

と話しかけてきました。
 

「東京から来ました」

と私が言うと、

氣さくで穏やかな印象のご婦人は「そうですか」と微笑えみながらうなずきます。
 

「先月、こちらの神社に来たことがあって、とてもいいところだなあと思って」

と私が言うと、

「もしかして奉納演奏ですか?」

と聞き返してきたので、

「あっ、奉納演奏の前の日です。ホツマツタヱのいときょう先生のツアーがあって。加ヶ見さんという方にご案内していただきました」

と答えると、ご婦人は加ヶ見さんをご存知のようで、

「加々見さんにいろいろ教えていただきました?この神社のこととか、作法のこととか」

と聞いてきたので、

「はい、すごく詳しく教えていただきました」

と私が言うと、

「私もいろいろと教わりました。お辞儀の仕方や、お願いごとはしてはいけない。まずは感謝を伝えることとか」

とご婦人は話してくれました。
 

話を伺っているとご婦人は、1月から瀧川神社にお百度参りをしているらしくて、あと半月、4月の中旬くらいで終える予定なのだそうです。

お百度参りにきて、お掃除をするということを毎日繰り返されているようでした。
 

御主人のお仕事の関係でドイツに住んでいたこともあるというご婦人は、

「すごく素敵なところでしたよ。でも、当たり前だけれど、どこにいってもそこに住んでいる人がいて、生活があって。そういうのをいろいろと見ていると、今は特別にどこかへ行きたいとはあまり思わなくなりましたね」

と微笑みながらおっしゃっていました。
 

30分くらいお話をしていたでしょうか。

ご婦人は、「では、ごゆっくり」と会釈をし、御社に一礼すると、家に帰っていきました。
 

手水舎で手と口をすすぎ、

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拝殿へと向かいます。

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リュックを置き、腰に巻いていたダウンをその上へ置くと、お賽銭を入れ、手を合わせます。

右手には瀧がありますが、目をつむり、手を合わせていると、その音がより深いところまで響いてくるのを感じます。

「また参拝のご縁をいただきありがとうございます」

そう心の中で伝えて、しばらく手を合わせていました。
 

瀧の音があらゆることを洗い流してくれるかのようです。

一瞬、心地よい、優しい風がフッと吹くと、

「よくきましたね」

そう声をかけられたような感じがしました。
 

参拝を終え、右手にある瀧の方へと向かいます。

この瀧には不動明王がいらっしゃり、同じように手を合わせていました。

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太陽の光が眩しいくらいの輝きを放ち、思わず写真や動画をたくさん撮ってしまいました。


 

天から大きな光の幕が降りてくるかのように、たくさんの光の粒子が降り注いでいます。

しばらくそこに立ち、目をつむり、降り注ぐ眩い限りの光の粒子と流れる瀧の音に耳を傾けていると、肉体の周りを覆っている隔たりみたいなものが溶けていき、意識がブワっと拡大していくような感覚になりました。
 

私たちは、もともと広大だった意識を肉体の中へと抑えこんでいます。

魂は身体の中にあるとずっと思っていましたが、どうやらそうではないらしいです。

実際は、カラダの外へもっと、もっと広がっていて、カラダが広大な魂(意識)の中にあると言うのが正しいと思います。

思いますというより、実際に、この場で、そう体感しました。
 

本来の自分を思い出す、もともとある自分へ還っていくというのは、この抑えこんでいる意識を拡大して、本来あるがままの広大な意識の自分とつながっていくことなのだと思います。

そして、そこは全てとつながっているところ。

だから、私たちがすることは、本当の自分の意識との繋がりを取り戻し、それを確固たるものにしていくことなのでしょう。
 

それにしても降り注ぐ光の量がすごい。

位置を変え、御社を左斜め方向から撮ると、御社にも広大な光の粒子が降り注ぎ、光の幕が包み込むかのようです。


 

時間を見ると9時15分頃。

三島駅を10時頃に発つ予定なので、そろそろかなともう一度、御社と不動明王に一礼して、瀧川神社を後にしました。

写真や動画を撮りすぎたからか、スマホの電池があと15%くらい。

少し足早に三島駅へと向かいました。

グーグルマップを見ながらですが、行き同様、民家の敷地内で行き止まりとなり、引き返したりしながら。

駅に着いたのは9時50分くらい。

ここで、少し遅い朝食を取り、10時12分、三島発、静岡行きの電車で先へと進みます。
 

『西へ、西へ、南へ、西へ』~青春18切符4日間の旅②(愛知県・氷上姉子神社編)